つくば市内のある所で、お店の建築が始まりました。
お店を持つことが夢だったピーターは、工事現場へ足を運んでは、ニコニコと工事の進み具合を見学するのでした。
ある日、草を刈ってブルトーザーで地面を整地していると、そこへ小さなかやねずみが怒って出てきました。
『僕の家になんてことするんだ!!』
『家?』
実は、お店の建築予定地には、そのかやねずみの家があったのです。
家を壊されたねずみはさあ大変。楽天家のピーターも、さすがに困惑顔。いまさらそんなことをいわれても……もうお店の建築は始まっているのですから。
はたしてお店は無事に建つのでしょうか。そして、家を壊されたねずみはどうなるのでしょう? |
『ところで君の名前はなんて言うの?』
ピーターの問いに、ねずみは、『かやねず みのクッキーだ』と泥だらけの顔で言いました。 『ここは僕の縄張りだぞ。そんな店、他の所にたてろ!!』
『そんな事言われても・・・、君こそ何処か他の所を探して住んでくれないか』
二人の意見は平行線。どうにもなりません。
言い合いをしてると、いきなりクッキーが得意の前歯攻撃で建築中の柱をがりがりかじりはじめました。『そっちが出て行かないならこう
してやる!!』
『わ〜!やめてくれ!! そんなことしたらお店が壊れちゃうよ!』
ピーターは、とめようとして手を伸ばしましたが、クッキーはすばしっこくてつかまりません。追いかけっこの末に、とうとうピーターが音を上げました。
『もう分かったから止めてくれ』
ピーターが叫びました。 |
『じゃあ出て行くんだな』
クッキーの言葉に、ピーターは頭(かぶり)を振りました。 『いや 出て行く事はできないよ』
その言葉を聞いてクッキーが再び柱をかじろうと口をあけたので、ピーターは慌てて言葉をつなぎました。『店の中に君の住む所を作るよ。それでどうだい?』
クッキーは少し考えて答えました。 『う〜ん わかった!でも、もう一つ条件がある。大きなどんぐりの木を庭に植えてよ』
どんぐりはクッキーの大好物でした。
ピーターは、右手を差し出しながらいいました。『いいよ、どんぐりの木を植えるよ』
『よし じゃあそれで手を打とう』
クッキーも右手を出し、二人は握手をしました。
−−こうして二人の住む『P・Box』が開店しました−−。 |